私たちマーケターにとってスピードは武器です。特に、PCは私たちの手足のように欠かせないツールである以上、その性能にこだわることは生産性向上のために避けて通れません。ここでまず主張したいのは、あなたが本物のプロフェッショナルであるならば、PCという仕事道具にもっとこだわるべきだということです。ちょっと前にこんな記事がありました。

富士通SEの退職理由が壮絶…メモリ4GBのPCで開発、ひたすら進捗会議
「メモリ4GBのセレロン使ってた。もちろんSSDじゃなくてHDD。PCは富士通製のミドルクラスのノートPCしか支給されなかった。Macなんか認めん!iOSアプリも富士通PCで作れ!(本当にあった話)」

https://biz-journal.jp/company/post_360191.html

セレロンの性能知っている人や4GBのえげつなさが分かる方からするとゾッとする話です。

仕事効率を左右する4つの要素

私たちの日々のデスクワークを分解すると、次の4つの作業に分かれます。

  1. 考える(頭)
  2. カーソルを動かす(手+PC、マウスやトラックパッド)
  3. 文字を入力する(手+PC、キーボード)
  4. PCのレスポンスを待つ(PC)

これらの作業は、どれもPCの性能に深く影響される部分が多いです。とりわけ重要なのは、PCが速く正確に動作することです。遅いPCや安定しない動作に悩まされることなく、ストレスなく仕事ができる環境は、結果的に業務効率を飛躍的に向上させることにつながります。

仕事道具にこだわらない人は、ギッタギタのハサミを使う美容師と同じ

では、なぜ多くのビジネスパーソンがPCに対するこだわりを欠いているのでしょうか?例えば、動作が遅いPCを使い続けていたり、十分な性能がないPCを「まあこれでいいか」と何となく選んでいるケースがよく見られます。実際、多くの人が詳しい人に聞くことなく、安価なPCを選んでしまうことがあります。しかし、それがあなたの業務にどれだけの影響を及ぼしているか、考えたことはありますか?

仕事道具にこだわらないことは、美容師が切れ味の悪いハサミを使うのと同じです。嫌ですよね、ギタギタのハサミで髪を切られるの。

どんなに腕が良くても、道具が悪ければそのパフォーマンスは大幅に低下します。マーケティングにおいても同様に、道具にこだわらなければ、日々の仕事の質が低下し、結果としてパフォーマンスに影響が出るのです。

プロとしてのこだわりの不足は損失を生む

PCという仕事道具にこだわらないことが、どれほどの生産性の低下につながっているのか、あまり意識されていないことが多いです。しかし、遅いPCや不安定なPCを使うことは、毎日の小さなストレスを積み重ね、結果として大きな損失を生むことにつながります。マーケティングの現場では、効率的な道具を使い、少しでもストレスを軽減することが、結果を左右する要素となります。

PCを選ぶときに見るべきポイント

PCの性能を見極めるためには、専門的な知識が必要だと思われがちですが、実はそんなに難しいことではありません。最低限抑えておくべきポイントは以下の3つです。

  1. CPU:料理人の腕
    CPUはPCの処理能力を表す指標です。料理で言えば、どれだけ素早く、的確に料理を作れるか、つまり料理人の腕に相当します。プロのマーケターであれば、PCの処理速度が遅くて業務効率が下がるのは大きな損失です。
  2. メモリ(GB):まな板の大きさ
    メモリは同時に処理できるデータの量を指します。これは、料理で言うところの作業場、つまりまな板の広さです。狭いまな板では、複数の作業を同時に進めることができず、作業が詰まってしまうことがあります。特に、マーケティング業務では複数のアプリケーションを同時に開くことが多いので、メモリは大きければ大きいほど良いのです。
  3. ストレージ(GB):冷蔵庫の大きさ
    ストレージは保存できるデータの容量です。これは、料理で言えば冷蔵庫の大きさに相当します。素材、つまりデータをどれだけ保存できるかは、長期的な業務の効率に直結します。特に、画像や動画といった大容量のデータを扱う場合、ストレージが十分でないとすぐに容量不足に陥ります。

メモリは16GB以上がベスト

最近、ちょっと詳しい方の「CPUさえ良ければメモリは8GBでも十分」という論調を耳にすることがありますが、私はその意見に賛成できません。マーケティングの現場では、ネットブラウザとエクセルを同時に開くことは日常茶飯事です。特にGoogle Chromeはメモリを大量に消費するため、8GBでは不十分です。

私自身、PCで負荷のかかる作業を行う際には、タスクマネージャーを常に起動させて負荷をモニタリングしていますが、8GBではすぐに限界が訪れることを実感しています。だからこそ、少なくとも16GBのメモリを搭載することを強くお勧めします。業務効率を最大化するためには、安定した動作環境が必要です。

マウスやキーボードなど、周辺機器も気を遣おう

PC本体だけでなく、マウスやキーボードといった周辺機器にも気を遣うことが重要です。私たちが毎日使うこれらの道具も、生産性に大きく影響を与えます。例えば、反応の悪いマウスや、手に合わないキーボードを使っていると、ほんの少しの操作の遅れや不便さが積み重なり、結果的に集中力や効率を削ぐことになります。

高性能なマウスや、快適な打鍵感のあるキーボードを使うことは、長時間のデスクワークにおいて非常に重要な投資です。これらの周辺機器にこだわることが、仕事全体の快適さと効率を格段に向上させます。

プロとして道具にこだわることが成功への第一歩

仕事道具にこだわらないことは、長期的に見れば損失につながります。マーケティングのプロフェッショナルとして、あなたの生産性を最大化するために、PCという重要な道具にもっとこだわりましょう。適切な投資を行い、効率的に仕事を進めることで、あなた自身のパフォーマンスも飛躍的に向上するはずです。

最終的に、マーケターとして求められるのは結果です。その結果を出すためには、効率的なツールが不可欠であり、PCの選択に妥協は許されません。明日からでも、今使っているPCが本当に自分の仕事を支えるにふさわしいか、もう一度見直してみましょう。それが、プロフェッショナルとしての第一歩です。